東京ミッドタウン 特設会場で開催されていた「コピージアム」に行ってきた。同イベントは、宣伝会議コピーライター養成講座(CAC)が主催したもので、過去50年分の広告コピー365本を一堂に集め、流行を生んだ傑作コピーを通じて半世紀を振り返ろう、というもの。
60年代から2000年代まで、数多くのコピーが10年単位で分類され、額縁に飾られている。「懐かしい、こんなのあったなぁ」という回想と共に、当時の生活や思い出が芋蔓式に蘇る。本来の目的である商品訴求・企業アピール以上に、世相を表す短い一文。展示された傑作コピーは時代の象徴であり、知らず知らずに脳内に留めていた我々の記憶の導火線でもある。改めてコピーライターの仕事に感じ入った次第。
昨年、とあるライターの方と一緒に仕事をする機会があった。こちらの要望を理解、租借した上で短い文章に瞬間密封するプロフェッショナルの技は勿論のこと、「何故そのコピーでなければならないのか」を伝える説明能力が抜群に優れていたことを覚えている。
感性だけでは足りない世界。そこに知性と論理が同居して初めて、生まれ出た一文は時代を超え記憶の導火線となる。いや、いいものを見せていただきました。
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